住宅ローン金利比較、借り換えおすすめ方法、審査基準などなど徹底解剖

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住宅ローンの固定金利と変動金利はどちらにすべきか

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住宅ローンの金利を固定金利にするか変動金利にするかは非常に大きな問題です。
住宅ローンは借入額が大きくなるため、金利が返済額に及ぼす影響も大きなものになります。どちらを選ぶかは慎重に考える必要があります。

しかし、簡単に決めてはいけない問題であると当時に、比較が難しく、どちらが良いか考えるのも難しい問題でもあります。
今回は、固定金利と変動金利を比べる時の注意点や、後悔の多い金利選択などを紹介します。


◯総返済額の比較は困難
変動金利と固定金利を比べる際、まず考えるのは「どちらがお得か」ということでしょう。誰しもできるだけ支払う利息が少ない方を選びたいはずです。
そのために、いろいろな情報を集めたり、返済額を計算したり、時間と労力を費やし、頭を悩ませている人がたくさんいます。

しかし、固定金利と変動金利を選択する際、総支払額ではどちらがお得か、という問題を考えるのははっきり言って無意味です。
なぜなら、変動金利の金利が今後どうなっていくかを正確に知るすべはなく、最終的な返済額を計算することができないためです。

・変動金利がどうなるかは誰にも分からない
今後金利が上がるのか、下がるのか、それとも変わらないのかは誰にも分かりません。

書籍や雑誌、テレビやインターネットなどを見れば、将来の金利がどうなるかについて、専門家の意見をいくつも見つけることができるでしょう。専門家によって意見は様々で、しかも探せば探すほど見つかります。未来のことですから当然当たる保証もありません。
経済や社会が10年後、30年後にどうなっているか予想を建てることはできても、正確に当てられる人はいません。

・変動金利の住宅ローンの総支払額算出は不可能
固定金利の住宅ローンであれば、借り入れの時点で金利が固定されますから、総支払額も簡単に計算できます。
しかし、変動金利ではそういきません。分かるのは借りた直後のものだけで、その後の金利については、予想を立てることはできても、正確な金額を算出することは不可能です。
正確な金額がわからない以上、固定金利と変動金利を総支払額の観点で比較することに意味はありません。あれこれ計算するだけ時間の無駄です。

◯変動金利がオススメされやすい理由
銀行やハウスメーカー、工務店などの返済シミュレーションでは、変動金利が採用されがちです。
営業から勧められやすいのも変動金利型の住宅ローンが多いです。
総支払額の観点では比較できないにも関わらず、なぜ変動金利が勧められやすいのでしょうか。

これは、変動金利型の住宅ローンがシミュレーションをした際に有利に見えるためです。基本的に、変動金利型の住宅ローンは固定金利型と比べ、開始時点の金利が低く設定されています。
返済金額が少なく見える変動金利のシミュレーション結果を提示したほうが、家を購入しやすく見せられます。

具体的な例を見てみましょう。
借入額3000万円、返済期間35年でシュミレーションしてみましょう。
フラット35(固定金利年1.090%):月85,949円
みずほ銀行(変動金利年0.625):月79,543円

同じ借入額、返済期間でも月の返済額は6000円程度ことなります。
たかだか6000円といっても、毎月出ていく金額としては無視できない金額です。

シミュレーションによって導き出される月の返済額が少なければ少ないほど、家を買うハードルは下がります。

・変動金利を強く勧められた場合は注意
ただ、固定金利と変動金利でどちらがお得であると言い切れないことを忘れてはいけません。変動のほうが絶対に良い、と強く勧められた場合は注意しましょう。

変動金利がお得に見えやすいのは、一番良い条件を想定して計算しているためです。実際には、金利が上る可能性も十分にあります。
変動金利を勧める担当者や営業の人間が、変動金利を進める理由をきちんと説明できるのであれば良いのですが、契約欲しさに楽観的な憶測を元に話しているようであれば要注意です。
日本の景気はまだまだ上向かないだろう、金利はこのまま低いままでいるだろう、と根拠のない憶測で話している人間は少なくありません。景気が良くならずとも金利が上る可能性だって十二分にあります。

きちんとした根拠がないまま変動金利を勧めてくるハウスメーカーや工務店には気をつけなければなりません。

極端な話にはなりますが、ハウスメーカーも銀行も、購入者が平穏無事に住宅ローンを完済できるかどうかは重視していません。
ハウスメーカーや工務店は引き渡し後に建築費を全額受け取れるため、その後の支払いがどうなろうと関係ありません。融資をしている銀行は返済が行われないと困ってしまいますが、ローンが払えなければ最悪家を売って返済してもらえればなんの問題もありません。

ただ目の前の契約がほしいという考え方の営業も多く、いくら丁寧な説明をしてもらっていたとしても「この人は親身にしてくれている」と勝手に思い込むのは危険です。自分の身は自分で守らなければなりません。

この点からすれば、変動金利ではなく、固定金利型の住宅ローンを勧めてくるハウスメーカーは比較的良心的だと言えるでしょう。

◯貸し手側が抱える固定金利のリスク
銀行が固定金利を避け、変動金利を勧めるのにはもう一つの理由があります。
銀行にとって固定金利型の住宅ローンを融資するのにはリスクがあるためです。

基本的に、固定金利型は貸し手側がリスクを負い、変動金利型は借り手側がリスクを追うローンです。

返済シミュレーションを行う際、金利は一番低い金利、つまり借り手側にとって一番都合の良い想定で考えます。
しかし実際は、将来的に金利が上る可能性が十分あります。金利が上がれば借り手側は損をしますが、貸し手側は得をします。貸し手側からするとむしろ、金利が上がることを期待して変動金利を勧めています。
一方、固定金利では当初の想定以上に利益が上がることはありません。

例えば、変動金利が金利1%、固定金利が2%だとしましょう。このまま金利が変わらなければ固定金利型を貸したほうが銀行にとっては得です。
しかし、変動金利型の金利が途中で3%に上がった場合、固定金利に比べて多くの利子が得られるようになります。

銀行が変動金利を勧めるのは、利益が最初の想定よりも利益が増える可能性のない固定金利よりも、将来利益が増えることが期待できる変動金利の方が利益の出る可能性が高いためです。

・変動金利型は金利が上がることを期待されている
住宅ローンは慈善事業ではありませんから、お金を貸す以上はできるだけ多くの利益をあげたいと考えています。

借り入れ開始時点では変動金利型の住宅ローンの方が、固定金利型の住宅ローンよりも低金利であることが多いです。一見利益の少なくなりそうに見える変動金利型を金融機関が勧めるのは、将来的に変動金利型の金利が固定金利型の金利を超えることを期待しているためです。

◯固定金利と変動金利の併用は後悔の元
住宅ローンのリスクを抑える方法として、固定金利と変動金利で半分ずつ住宅ローンを借りようと考える人もいます。

確かに、全額変動金利にするよりは、半分固定金利にしておいたほうが金利上昇に対するリスクをおさえることができます。
また、固定金利よりも金利の低い変動金利の借り入れを行うことで、月の返済額も全額固定金利の時よりも抑えることが可能です。繰り上げ返済も行いやすくなり、当初の予定よりも早くローンを終わらせることができるかもしれません。

リスクのコントロールと早期完済を目指すのであれば、それほど悪くない選択肢です。

ただ、変動金利と固定金利のミックスは、非常に後悔しやすいです。
途中で金利が上がった場合、全部固定金利にしておけばよかったと後悔することでしょう。反対に、金利が下がった場合や変わらなかった場合は、全部変動金利にすればよかったと思わずにはいられないはずです。
どちらの場合も、「リスクが程よく分散できてよかった」と納得できるような人はいないでしょう。

また、最近の住宅ローンの金利自体が非常に低く、そこで手間をかけてまで金利節約を考える必要もなくなっています。ローンを分散したり、繰り上げ返済で返済を早めたりするよりは、変動金利を選び、固定金利との差額分を運用した方が良いでしょう。
住宅ローンだけにこだわらず、資産運用なども視野にいれながら考えていくことも大切です。

◯固定金利期間選択型の罠
固定金利期間選択型住宅ローンとは、最初の3年や10年だけ金利が固定されており、その後は変動金利になる住宅ローンです。
固定金利と変動金利を半分で借りるミックス型に近いですが、それ以上に後悔しやすい住宅ローンです。

例えば10年型のものを選択した場合、10年経過後に再び一定期間固定金利でそのまま借り続けるか、変動金利に移行するかを選ぶことができます。ただ、途中で金利を変更すると金利の優遇幅が下がってしまい、結果的に金利が上がってしまいやすいです。

変動金利を選ぶメリットは、固定金利よりも金利が低い可能性があることです。しかし、10年経過後に金利が低い保証はどこにもありません。10年後の金利を期待するよりは、今の時点で金利が低い変動金利の住宅ローンを選ぶほうがスマートです。

固定金利期間選択型の住宅ローンは「固定金利」という名前がついているものの、実質的には変動金利の住宅ローンです。しかし、自分で期間を選択できると聞くと、普通の固定金利型の上位互換だと誤解してしまう人が非常に多いです。
本当の固定金利型の住宅ローンとは借り入れ時点で金利が決定するものです。フラット35などの住宅ローンや、段階金利型が該当します。これらの住宅ローンでは、借り入れの時点で総返済額が計算可能です。最終的にいくら払うのかが借り入れ時点でわからない固定金利期間選択型住宅ローンは、正しい意味での固定金利ではありません。

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